作者

Sumiko Ikemi

日付

2015/08/14

カテゴリー

ブランド立上げ

タグ

ブランド戦略

多くの人に売りたい...。売上を拡大したい...。その思いは誰でも同じだ。でもターゲット設定に失敗すると"誰にも売れない"商品が出来上がる。そうならないためのターゲットの考え方を見ていこう。




「誰にでも売れる」の落とし穴


多くの人をターゲットにすれば、市場規模も大きい。
だから、シンプルでベーシックな商品を作ろう! …という発想は危険だ。


たくさん売れる商品を効率良く作りたい!
気持ちはわかる。

だが、幅広いターゲットに向けた特徴のない商品は、価格競争に巻き込まれるだけ。


「誰にでも売れる」は「誰にも売れない」 のだ。


つまり、ターゲットは誰か?を明確にすることが、売れるブランドを作る第一歩だ。
ターゲット設定のためには、以下の3つのポイントを参考にしてほしい。



ターゲットを知る

ターゲットを知ることはブランド成功への第一歩 だ。
ターゲットが、今何に興味があって、どんなメディアに接する時間が長いくて、どんな言葉でコミュニケーションをとり、どんなことに喜びを感じるか。
ターゲットが笑顔になった様子をイメージできるまで徹底的に絞り込む。


それによって、ターゲットが欲しいと思うバッグの形、来年欲しいと思う色目などが、リアルにイメージできてくる。
それだけではない。
情報を伝えるメディアも正確に選ばなくてはならない。
あまりにも多くの情報があふれているため、放っておくとすべての情報はスルーされてしまう。
ターゲットに確実に届くメディアを選ぶことは、商品そのものと同じくらい重要な視点なのだ。


POINT!!

この作業は、スタッフの日常業務の効率とモチベーションを左右する。
そのため、ターゲット像を絞り込む作業は、必ず関わるスタッフ全員が参加し、少なくともリーダーシップをとるスタッフ全員が腹に落とす必要がある。
また、そのターゲット像に迷いが生じた時は、必ず同じメンバーで練り直す作業も必要だ。


誤解のないようにしなければいけない!
顧客に喜んでもらうのと、消費者の顔色を見て、日和見主義的に表現をコロコロ変えるというのは、全く意味が異なるので注意してほしい。


ここで大切なのは、ブランドがもつ力強いメッセージだ。
自信に満ち溢れ、顧客を鮮度ある魅力的な世界へ導いてくれるような、そんな存在にならなくてはいけない。


恋人の尻を追いかけるのではなく、うまくリードする感覚だ。


ターゲットは絞れるだけ絞り込む


無尽蔵にプロモーションフィーを大量投入できる大きな企業を除いて、ターゲット像は絞り込むだけ絞り込む方が良い。


■ターゲットを絞り込む3つのメリット

・さまざまなオペレーションにおいてブレる範囲が狭まい
・ブランドのメッセージが伝わりやすい
・興味レベルが高いため一度好きになったら離れにくい 傾向にある


ターゲットを細分化すればするほど、その市場は小さくなるため、一見マイナス のように見える。


だが、逆に小さい市場 では、ターゲットに強く、鋭いメッセージを届けることができる。
広い市場を狙うより、ブランドポジションを確立するまで短期間ですむ。
広い市場よりもコンペチター(競合ブランド)が少ないのも大きなメリットだ。
ターゲットの範囲が広い程、コンペチター(競合ブランド)は増える。
小さい市場で短期間でブランドを確立してから広い市場へ広げる手法は大いに使える。



昔からビジネスの対象は「人」


あらゆるビジネスは、人と人とのコミュニケーション から生まれる。
顧客が望んでいるものを知り、顧客が望んだ形にして提供する 。

これが、基本だ。


エルメスの時代から、顧客が喜ぶ商品を提供することで、ブランドは認知され、成長し続けてきた。
エルメスのロゴが持つ意味をご存知だろうか。
現在でも馬具工房に由来するデュックとタイガーがロゴに描かれている。
デュックは四輪馬車で、タイガーは従者のこと。
主人が描かれていないのは
「エルメスは最高の品質の馬車を用意しますが、それを御すのはお客様ご自身です」
という意味が込められているためである。(Wikipedia より)


つまり、「顧客がそれを御して初めてブランドが完成する」という、なんとも心憎い表現だ。

つながるツールが変わっても、最終的に人の心に響くものを、確実に届けることが、ビジネスの基本であることを認識しよう。