

2014/10/14
[アパレル・企画] 『機能素材』
クリエイティブディレクターの池見です。
職業柄、20年以上「機能素材」を扱ってきましたが、
実生活でもその機能性を満喫しています。
***
ツーリングに行ってきました。
秋も深まりつつあり
バイカーにとってはたまらない気節です。
行き先は、野沢温泉。
何を着て行こうかなぁ…という時点でココロここにあらず。
オートバイの場合収納スペースがほとんどないので、
持ち物はあらゆる工程の気象状況に対応できるものを、
如何にコンパクトにまとめるかがポイントです。
まずは気温。
このところ東京は22~23℃と涼しい日が続いていたのですが、
この日の最高気温の予報は、
まさかの27℃!
で、現地はというと、
最低気温10℃…。
そこに、高速走行時に受ける風の強さと、
途中で降るかもしれない雨という要素をを足し算。
一番外側には、防水加工したレイン用ウィンドブレーカー。
ファスナーの開閉で風を調整できるし、
雨にも対応できるのでGood itemです。
一番肌側には、吸水性と発熱効果のある素材のTシャツ。
季節がら、寒いより暑い方がカラダが受けるダメージははるかに低いから、
迷わずこのアイテムをチョイスしました。
問題は、Tシャツとウィンドブレーカーの間に何を着るか。
いわゆるミドルレイヤーと呼ばれるアイテム。
ポイントは、外気との断熱効果をどの程度強化するか、
また、それを如何に調節できるようにするか…です。
いろいろ悩んだ結果、
夏用のメッシュブルゾンを着て、
ダウンを小さくまるめて持って行くことにしました。
結果的に、
途中で雨がぱらついたときにはレインが大活躍、
現地での肌寒さと少し冷たい風からはダウンが守ってくれました。
山の上とは打って変わって
標高が低くなると急に気温があがりましたが、
メッシュのブルゾンから入ってくる風で
快適に乗れました。
見回してみると、
どれもこれも機能素材。
このような変化の激しい条件でのアクティビティで、
機能素材が快適性を作り出してはくれるのですが、
どんなときでもコットン100%のTシャツは
必ず1枚バッグの中に入れていきます。
いくら道中こんな感じでも、
温泉に入った後は、コットンの肌触りが一番!。
そのときのため1枚です。
このように、
オンとオフ、目的とシーンによって必要な素材は大きく変化します。
がっつり耐水圧30,000mmか、
軽さで勝負の耐久撥水か。
ポリエステル100%の吸水素材か、
はたまた、レーヨン混T/Cベア天か…。
などなど。
目的やシーンなど実際のアクティビティが定まっていれば
素材の種類も機能レベルも
自ずと決まってきますね。
あくまで主役は「人」。
さまざまな目的やシーンで「人」を快適にさせるウエアの構成を
考えていきたいですね。


