

2014/10/04
[アパレル・マーケティング] ブランドについて―vol.3 ブランドが「病気」にかかっていませんか?
クリエイティブディレクターの池見です。
数回に渡ってブランドについてお話ししてきました。
今回は「ブランド」がかかりやすい『病気』について考えてみましょう。
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「ブランド」は『個性』を表現することであり、
「ブランド」は『鮮度』を保つことが重要であるとお話ししました。
考えてみればとてもシンプルなことですよね。
でも、パワーが落ちて、具合が悪そうな「ブランド」を多く見かけます。
『病気』にかかったブランドです。
なぜそんなことが起きてしまうのでしょう。
『病気』にかかった原因のひとつは、
「効率良く」ビジネスするというミッションに対して
方法を間違えてしまっていることにあります。
つまり、「最小のエネルギーで最大の利益を得よ!」というミッション。
「効率よく」情報を集め、
「効率よく」企画し、
「効率よく」生産し、
「効率よく」販売し、
「効率よく」儲ける。
効率を悪くしろとはいいません。
ビジネスですから。
お金が残ってナンボです。
でもどうでしょう。
隣で売れているものをそのまま作って自社の店頭にならべる。
情報収集も、企画も、生産も、とっても効率的!
しかも、隣で売れているんだから確実に売れる!!…
…と思ったら大間違い。
ふたを開けてみたら、3件ならんだ店舗に同じような商品がずらり!
ブランドのサインがなければ、何のお店かわからなくなっています。
結果、コンペティターを増やしてしまっているのです。
ひとつ忘れていませんか?
その商品を「ブランドアイデンティティ」のフィルターに通しましたか?
その商品はあなたのブランド、売り場、お客様にフィットしていますか?
また、実績ベースに軸足を置きすぎるのも『病気』の原因のひとつです。
「昨年これが売れたから」
営業会議で良く聞かれるフレーズです。
20年前はこの方程式が有効でした。
3年くらい同じような商品を出せば、安定して売れた時代がありました。
でも今は違います。
経済成長の時代は終わったのです。
モノが溢れている時代です。
アパレルの世界では、タンス在庫にない「鮮度」ある商品を求められています。
古い方程式を捨て、全ての情報に「ブランドアイデンティティ」のフィルターをかける。
ブランドがかかっている『病気』に効くクスリです。
そうはいっても『病気』の症状はブランドそれぞれ異なります。
あなたのブランドに『病気』の症状はでていませんか?
心当たりがあれば、一度マテリカにご相談ください。


